2024年がはじまりしばらく経ちました。
1日から続く能登半島地震の知らせに触れ、2011年の震災時にどなたかがつぶやいてらっしゃった言葉を思い返すこととなりました。
「緊急時に、何もしないことが最良でありうることを認め、何もできないことを受け止め、何かした気になることを戒め、何かしないと不安になることと戦うことの別名を、祈ると呼ぶ。」
岡山から祈りを込めて報告します。
2023年7月28日(金)、瀬戸内市の喫茶さざなみハウスにて「HOME18岡山」の懇親会を開きました。
2023年3月の「布と子ども展」では、18っこ侑奈ちゃんのお母さんがゆなちゃんのために手作りした数々の晴れ着やマスクなどの生活用布物を、素敵な写真パネルと共に展示しました。
ゆなちゃんとは、そのとき以来の再会となりました。
18っこ侑奈ちゃんとお母さん、18っこ佳乃ちゃん家族、HOME18岡山副代表にしてヨノナカ実習室のスミさん 、HOME18岡山代表にして18っこ惟母(わたし)が、喫茶さざなみハウスに集い、美味しいランチとドリンクとデザートに話が弾む穏やかな半日を過ごしました。
終始お喋りと笑いの絶えない会となりました(が、話に夢中で写真が少なすぎたのが反省点です。スミさんが撮ってくれたのがほぼ全てという惨状)。
ゆなちゃんを抱っこしたら、ゆなちゃんは私たちのあごをぎゅうぎゅうつねります。
その指は思いのほか力強く、彼女のもえるような「命」を感じます。
この「ぎゅうぎゅう」はゆなちゃんの親愛の表現とお母さんから聞き、鼻の奥がツーンとなるような何とも言えない愛おしさがつのりました。
侑奈ちゃん、また会おうね。
また抱っこさせてね。
これからも一日一日を大切に生きて、いろんな人と出会って、いろんな人を愛して、いろんな人のあごをねらって、いろんな人をメロメロにしてくださいね、と祈らずにはいられませんでした。
同時に、わたしも残りの命を大切にしようと思いました。
どんなに日々の生活に追われていても、悩みがあっても、やる気を失ってダラダラしていても、目先の楽なことに流されていても、侑奈ちゃんや虎ちゃんに会うと「わたしもちゃんと生きよう」と素直に思えるから不思議です。
……あれ……急に虎ちゃんが出てきましたが……実は2023年11月、岡山某所で虎ちゃんと会う機会を得ました。
岡山や広島の仲間たちが「虎ちゃんに会いたくて会いたくて仕方がない!」という気持ちになっていますが、いつもタイミングが合うのは私だけ……。
私ばかりしあわせをひとりじめしていてもいけないので、少しだけ写真を公開します。
自慢(だけ)じゃなくて、しあわせをシェアしています。本当です。
18っこはわたしたちのような言葉を使って話し合うのではなく、表情や声、息遣い、体のぬくもりと動きで思いを伝えてくれます。
なぜだかわかりませんが、彼らに触れるとき、今はそのからだに触れられなくなってしまった多くの先輩後輩18っこたちみんなの心が、今を生きる虎ちゃんや侑奈ちゃんの体に重なっているように思えるのです。
命が大切にされない世の中に生きていて、
命を大切にできていると胸を張って言えない(のに、小さな人たちには命を大切にしてほしいと思ってしまう勝手な)わたしですが、
虎ちゃんや侑奈ちゃんに触れていると、
「命を大切にしようね」
「自分一人の命じゃないよ」
という言葉がストンと腑に落ちるのです。
言葉が耳をすべっていくのとは違い、
不思議と素直に「ああそうじゃなあ」と思えるのです。
自分の命も人の命も大切にできるときに平和が訪れるのなら、彼らの存在は平和そのもの。
彼らの思慮深い瞳の奥に大切な人を探し、勝手にその人に触れているような尊い気持ちになるのかもしれません。
虎ちゃん、侑奈ちゃん、佳乃ちゃん、惟、みんなみんな生まれて来てくれてありがとう。
みんなの命をつないでくれてありがとう。
出会ってくれてありがとう。
また会いましょう。
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「HOME18岡山」は、18トリソミーをはじめとする染色体少数派の子と家族と仲間たちみんなの会です。
診断を受けた家族の思いに耳を傾け、家族間、医療・福祉の現場、地域の人との橋渡しをすることを目指しています。
いろいろな人に関心を持ってもらえるよう、少しずつ、ゆっくり活動しています。
「HOME18岡山」では、引き続き当事者を募集しています。
当事者とは、18・13っこをはじめとする染色体少数派ファミリー、プレファミリー(妊娠中の人)、子を亡くしたファミリー(流産・死産の人も)のことです。
また、このブログでは18トリソミーの子どものことを「18っこ」と表記しています。
18っこへの愛を込めたのはもちろんのこと、「18トリソミー、18モノソミー、フル、モザイクを問いません。」という思いを伝えたくてこの表記にしました。
また、症状や治療に関する医療の歴史がよく似ている13トリソミー等その他の染色体少数派の子どもたちや家族ともつながりがあります。
このあたりを考えたうえで、「『HOME18 岡山』に何か協力しても良いかな」と思うファミリーや、医療・福祉関係者からの連絡を、いつも待っています。
活動は、「したい人が、できる範囲で無理なく続ける」「来るものは拒まず、去るものは追わず」というゆるやかな姿勢で取り組んでいますので、まずは気軽に連絡してください。
当事者や医療・福祉関係者にも、そうでない人にも、幅広くさまざまな人に興味を持ってもらえると嬉しいので、今後も当事者限定のつながりだけでなく、オープンな「展示会」「読書会」「ワークショップ」を企画していきます。
そしてイベントに関わらず、岡山の人に限らず、さまざまな人からの連絡もいつも待っています。仲間になりましょう。
連絡先→
home18okayama@gmail.com
会に届くメールは今、私、惟 母(のぶ はは)こと木多(きだ)が毎日確認して読んでいます。
返信はなるべくその日のうちにお返ししています。
上記のアドレスから返信しますので、受信可能な状態にしておいてください。